BLACK BOX
Weekly brand commentary.
Monteblanco
Brand Information ☝️"tap"
No.43-23 Monteblanco
銘柄:モンテブランコ
国:コロンビア
グレード:エクセルソ
標高:1730m
エリア:ウィラ県アサベド市ラ・トコラ村
品種:パープルカトゥーラ
生産者:ロドリゴ・サンチェス氏
生産処理:インフューズドウォッシュド
プロファイル:ココナッツ、バナナ、トロピカル
受賞歴
Yara Champion Program 2017 :優勝
Yara Champion Program 2018 :準優勝
Roasters United 2019:優勝
Roasters United 2020:3 位
コーヒー革命児
ウィラ県南部モンテブランコより、様々な精選方法を意欲的に行う若きコーヒー生産者ロドリゴ・サンチェス氏が手掛けた特殊精選。パイナップルやバナナ、ココナッツ、焙じた麦芽(モルト)、サトウキビ由来の黒糖、その他発酵を促す微生物を発酵槽に投入しトロピカルな風味を引き出す。モンテブランコ農園の現オーナー=ロドリゴ・サンチェス・バレンシア氏は、祖父から続く伝統ある農園を経営。彼はこの農園を皮切りにウィラ県の周辺地域に複数農園を買収。しかし、複数農園を所有しているからとはいえ手を抜くことは決してなく、木の発芽から栽培、収穫、精選、輸出までの全過程をまとめて主導しています。
優れた環境
農園の気候は平均気温は16℃~22℃、日照時間は年間1,700 時間で、コロンビアの平均に比べ300 時間ほど長くコーヒーの木に光に当てることが出来ます。また、農園内には自社でウォッシングステーションやパルピングを行うためのウェットミル、放射状に広がったアフリカンベッドを使用した乾燥設備に加え、上記特殊精選を行うための低温発酵用として10~14℃設定された冷蔵室や通常の嫌気発酵を行うタンクだけでなく、ナチュラル精選の発酵に特化した専用のタンクも完備。最高の環境で作られた、最高のインフューズドをお楽しみください。
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トロピカルな甘味
machare
Brand Information ☝️"tap"
No.42-23 machare
銘柄:マチャレ
国:タンザニア
グレード:AA
標高:1350〜1550m
エリア:キリマンジャロ Moshi北郊外
品種:N39、KP423
生産者:ラルフ・メドック氏
生産処理:ウォッシュド
プロファイル:リンゴ、ラズベリー、ブラウンシュガー
自然との共存
ドイツ系のRalph & Bente Medoch夫婦が経営するこの農園は、総面積145HAのうち38HAを自然保護区として残しています。農園内には地域原産の木々が21種類保存されており、ジャッカル、コロバス猿、アフリカヤマネコなどの野生動物が自由に安全に行動できるよう配慮されています。さらに、背の高いシェードツリーの密集群は珍種の鳥類のすみかとなっており、タンザニアの美しい自然環境、野生動物と調和した農園です。
地域への貢献
メドック夫婦はマチャレ農園で働く人々の労働環境、生活、健康にも高い関心を持ち、定期的に健康セミナーを開催するなど彼らの生活向上に大きく貢献しています。これまで15台の水力発電機を設置し、150世帯、3つの学校、診療所がこの電気を使用しています。もちろん品質管理も徹底。完熟したレッドチェリーのみを手摘みで収穫し、キリマンジャロの太陽で穏やかに乾燥。キリマンジャロらしい爽やかなカップに仕上げています。
タンザニア品種
N39、KP423は、タンザニアのリャムングコーヒーリサーチステーション(LYAMUNGU COFFEE RESEARCH STATION)で開発された品種。耐乾燥性があり、香味が非常に優れています。サビ病など病害への耐性が低いのが問題とされていましたが、ハイブリッドティモールとの交配で病耐性を持たせる研究も進んでおり、実際すでに数種類が実用化されています。
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ブラウンシュガーのような丸み
BLUE MOUNTAIN
Brand Information ☝️"tap"
No.41-23 BLUE MOUNTAIN
銘柄:ブルーマウンテン(シンコナ)
国:ジャマイカ
グレード:No.1
標高:1200〜1350m
エリア:セント・アンドリュー教区
品種:ティピカ(ブルーマウンテン)
生産者:シャーリー家
生産処理:ウォッシュド
プロファイル:ネーブルオレンジ、グリーンアップル、ミルクチョコレート
the King
ジャマイカのブルーマウンテン生産農家の中でも最古の歴史を誇る名門シャーリー家が保有するCincona(シンコナ)農園で収穫、その後自社精選工場であるストーンリー(Stoneleigh)工場で精選したLot。シャーリー家が山脈に保有する農園の中で、最高標高に位置するシンコナ農園。見晴らしの良い高台に位置するこの農園は、時には燦々と注ぐ太陽を浴び、時にはジャマイカを襲うハリケーンを真正面に受け、まさに自然の全てを受け入れたブルーマウンテンの気候そのものを体現していると言えます。
Classics
ジャマイカの中で最も新しい自社精選工場、ストーンリー(Stoneleigh)工場で丁寧な精選を施しており、カップ序盤のフレッシュ感や艶やかな酸をしっかり保ったまま日本へ運ばれています。No.1の輸出規格はスクリーン17以上ではありますが、20年以上前は、スクリーン19以上が規格基準でした。今回のロットは、その当時のスクリーンサイズ19UPを独自規格とし、往年の目を見張るほどの大粒の輝かしいブルマンの再来、その神髄の再発見を目指したまさに「ブルーマウンテン・クラシック」です。
勲章のバレル
1948年にジャマイカのコーヒー産業を取りまとめるジャマイカコーヒー産業公社 ( Coffee Industry Board = 通称CIB ) が設立されてから70年余り、コーヒー生豆の品質保持のためには樽が最適としてグレードの高いものは木樽に入れるという包装形態を守り続けています。幾千ものコーヒーブランドがある中で、輸送時の入れ物まで徹底した審査をしているのはブルーマウンテンだけ。「王」と呼ぶに相応しいその味わいを、存分にお楽しみください。
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王の風格
Batak Nauli
Brand Information ☝️"tap"
No.40-23 Batak Nauli
銘柄:バタック・ナウリ(マンデリン)
国:インドネシア
グレード:G-1
標高:1400〜1450m
エリア:スマトラ島北部リントンニフタ地域パンドゥマン村
品種:カティモール、ティピカ
生産者:未亡人女性経営の200農園
生産処理:スマトラ式
プロファイル:アーシー、ナツメグ、ハーブ
世界のマンデリン
インドネシアより、熟練の農家が産み出す品質にこだわり抜いた「マンデリン」をご紹介。マンデリンはインドネシア固有民族「マンデリン族」が栽培するアラビカ種高品質コーヒー豆のことでしたが、今ではその解釈が広がり、スマトラ島中部〜北部で栽培されるコーヒー銘柄全体を指しています。インドネシアではカネフォラ種が90%、アラビカ種が10%の割合で生産され、そのアラビカ種の中でもスマトラ島中央〜北部の限られた地域で生産されたコーヒー豆のみがマンデリンとなるため、インドネシア全体で見るとわずか5%程しか生産されていない希少銘柄となります。スマトラ島北部にあるトバ湖の南西端に位置しているリントンニフタ地域、標高は1400~1450m、輸出業者の間でも優良産地として知られている地域が、今回のLotの産地。スマトラ島中央部アチェ州は肥沃な黒土土壌でスッキリとした味わいに、北部リントンは寒暖差を使った深い味わいになるのが特徴。しかし、マンデリンの栽培はほとんどが小農家のため、栽培方法、乾燥方法、保存方法が各農家で異なり、品質の安定化を図るのが難しいコーヒーのひとつです。
人と質
今回の「バタック・ナウリ」は、主に未亡人となった熟練の女性達が運営する、200軒もの小規模農家で構成された団体から調達するトレーサビリティ性に加え、独自の品質規格設定することで品質の安定性を図っています。小農家全体から収穫されるコーヒーは年間およそ1,800袋ですが、「バタック・ナウリ」に見合う規格と判断、出荷されるものとしては年間900袋と生産量の50%に絞る厳選した良品となります。
飽くなき味へのこだわり
生産元であるDreyfus財団はGAP(農業生産工程管理)やアグロフォレストリープログラムに従事しており、小農家団体の方はICCRI(インドネシアコーヒー&ココア研究開発センター)によって認定されたコーヒーの木から取れる豆のみを使用。農薬等の化学物質は一切使用していないといった品質の徹底ぶりです。この素晴らしいコーヒーが世に出るきっかけとなったのは、生産者の息子の1人であるKardonという青年の存在です。団体に属するピッカーたちはしっかりと熟したチェリーのみを収穫するように訓練されておりKardonも最高のピッカーの一人として収穫を行います。さらに乾燥のプロセスにも精通しているKardonは、温室やパティオを備えた乾燥を行う独自工場を運営しており、そこで一括乾燥させることで農家ごとの品質差異が出にくい工夫をしています。
スマトラ式プロセス
ウォッシュド、ナチュラル、パルプドナチュラルとは異なる、インドネシアならではの生産処理方法「スマトラ・プロセス」を採用。最も大きな違いは、乾燥工程を2度に分けていること。第一次乾燥工程はパルプドナチュラルを採用。あらかた乾いたところで一時屋内に引き上げ、雨季を迎えます。雨季の間、生乾きのミューシレージ(粘液質)とパーチメント(薄殻)を剥ぎ取り輸出業者へと渡ります。雨季が終わると第二次乾燥工程へ。完全に生豆状態となったコーヒー豆を再度乾かしようやく出荷。2度の乾燥工程の合間の雨季に農園から輸出業者へ引き渡されるため、品質が不確定な中での取引となります。双方の信頼関係が可能としているプロセスと言えるでしょう。乾ききる前にパーチメント(薄殻)を剥がすため、完成した生豆は少しひしゃげた形の緑がかった豆になるのが特徴です。生乾きの生豆に手を入れると先の方が割れる可能性があるため、熟練の技が必要です。
ナウリの美
麻袋に刻まれた“Batak Nauli”の文字。現地バタック語で「バタックの地からの美しさ」という意味を持ち、この小農家団体で生産されたコーヒー豆そのものを指す総称。日中は30℃、夜は12℃という極端な温度差がこのコーヒーの「コク」を高め、マンデリンらしいずっしりとしたボディ感とアーシーさは勿論のこと、アフターにリントン地区らしいすっきりとした酸味を併せ持つ非常にバランスの良い納得のカップを可能にしています。
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エキゾチックなアーシー香