ROUJEWEL®︎
No.28 クリスタル・マウンテン
No.28 クリスタル・マウンテン
No.28:Crystal Mountain
国:キューバ
地域 :エスカンブライ地区
標高 :800~1,000m
品種 カトゥーラ、カティモール他
生産処理:フルウォッシュド
生産者:小農家協働
プロファイル:ラズベリー、カカオ、カシューナッツ
キューバ共和国
キューバはカリブ海にある島国です。 1959年の革命以来社会主義国であり、カリブのほかの島にはない独特の魅力にあふれています。 内陸部には山脈が走り、数多くの世界遺産があります。 また、カリブ海沿岸にはエメラルドグリーンの美しいビーチリゾートが点在しています。キューバのコーヒーの生産は、1740年代後半にスペインのドン・ホセ・ヘラベルトがハイチから持ち帰ったコーヒー苗を、ハバナの近郊に植えたのが始まりとされています。キューバでは国土全体でコーヒー豆の生産を行っていて、オリエンテ州やサンタクララ州などが主な生産地です。これらのエリアは標高350~500mほどですが、日中と夜の気温差が10度ほどあるため、コーヒーの実が引き締まり美味しいコーヒー豆になります。クリスタルマウンテンを栽培しているエスカンブライ山脈は標高約1,000mで、こちらも昼夜の気温差が10度以上を記録する恵まれたエリアです。年間降水量が1,990mほどあり、5月〜10月までが雨季、11月〜4月は乾季と気候もはっきりとしていて、山の斜面で栽培しているため年間の日照量も適量です。土壌には有機物が5%も含まれており、コーヒーノキを栽培するのに適した環境と言えるでしょう。しかしキューバはカリブ海の中心に位置しているため自然災害が多く、生産量が安定しないという問題も抱えています。
褐色の神酒
クリスタルマウンテンが栽培されているエスカンブライ山脈は水晶の産地としても有名な山脈で、そのことからクリスタルマウンテンと呼ばれています。エスカンブライ山脈で収穫される生豆のすべてが、クリスタルマウンテンになるわけではありません。クリスタルマウンテンの産出国であるキューバでは、生豆の大きさによって等級分けが行われています。粒の大きさが16インチ以上はAL、17インチ以上はTL、18インチ以上はETLと分類。クリスタルマウンテンはETLよりもさらに上の等級で、非常に厳しい規格で選別されています。クリスタルマウンテンは、キューバのコーヒー豆生産量の3%ほどしかなく非常に希少価値が高いという特徴があります。焙煎前の生豆は、美しい「エメラルドグリーン」。スクリーンサイズが最低でも18インチなので、非常に大ぶりで形の整った豆だけが選抜されています。味わいとしては、ほのかに酸味があり、まろやかなコクと甘味があとから口いっぱいに広がります。カシューナッツのような香ばしさと、クリアでベルベットを思わせる柔らかい口当たり。キューバのコーヒーについて、キューバ独立の父と呼ばれるホセ・マルティは、「我々のコーヒーは豊かな神の酒(ネクター)であり、炎の無い柔らかな火のようであり、燃える事は無いが血液を活気付かせ、精神を整える」と語ったとされています。水晶の山の“褐色の神酒”と呼ばれる「クリスタルマウンテンコーヒー」。その優雅な香りと味わいをお楽しみください。