ROUJEWEL®︎
No.4 トラピア
No.4 トラピア
No.4:Trapia
生産国:ブラジル
エリア:ミナス・ジェライス州バエペンジ
標高 : 約1,400m
品種 : イエローブルボン
生産処理 : ナチュラル
生産者:アンドレア・ソウザ・ランジェル
プロファイル:レッドワイン、ラズベリー、グレープフルーツ
トラピア農園を営む夫婦、レナートさんと、アンドレアさんは、元々、IT関係企業と保険会社という、コーヒーとは異なる仕事に従事していました。二人は2005年、引退を機に、夢であったコーヒー生産者として、第2の人生を歩み始めました。農場を購入したとき、彼らは、アンドレアさんの母親が生まれ育った、ブラジル北東部の農場に敬意を表し、同じトラピアという名前に変更しました。農園は元々、バエペンジ市の市長が所有していた土地で、購入した当初は、2万本のコーヒーが植えられる程度の、小規模な土地で、ブラジルの一般的なコーヒー農園としてのインフラは、全く整っていませんでした。時間を掛けて農地を開墾し、現在は、19万本のコーヒーノキが育てられています。農地も70Haまで広げ、コーヒー農園として成り立つ、十分な規模に育ててきました。また現在は、息子のルーカスと共に、スペシャルティーコーヒーの生産に注力し、生産処理を行うための、様々な設備も整え、品質の高いコーヒーが生産できる、素地を整えています。トラピア農園は、地形の起伏が大きく、急斜面の山岳地域においては、手作業で収穫が行われ、平地では機械収穫を行っています。収穫されたチェリーは、農園からほど近い、果肉除去施設、ウェットミルに運ばれ、水に浮かせて、スカスカのチェリーを取り除く、比重選別を当日中に行います。収穫エリアは、トラピア農園内の、タリャウピニェイロと呼ばれる区画で、他の区画よりも日照が良く、成熟の早いエリアです。収穫したチェリーは5日間、アスファルトの上で乾燥した後に、機械を使い、40度の風を2日間当てて仕上げました。その後、50日間ゆっくりと熟成させ、均一な水分値と、生豆の植物組織の安定化、風味の定着が行われています。乾燥方法においては、最新の乾燥機の性能が、非常に良いことから、天候条件に左右される、アスファルトでの乾燥、いわゆるパティオのみでの乾燥にこだわらず、機械式ドライヤーを併用する事で、理想的な乾燥プロセスを再現、コントロールする事に重きを置いて、品質向上を狙っています。トラピア農園は、雇用や環境への取り組みにも熱心です。13人の従業員を抱え、収穫シーズンになると、季節限定雇用で、総勢25名のスタッフで、収穫ピークを迎えています。賃金だけでなく、住居も手当てし、全ての従業員と家族のために、健康と栄養、衛星環境、環境的なケアを促進しています。また、農園には、3つの従業員家族が住んでおり、市営バスを通し、子供たちは地元の学校まで通っています。雇用を大切にすることで、従業員の離職率も非常に低く、スキルを持ったスタッフが育ち、高い品質を維持することができています。また、敷地の30%は保全地域として、自然林となっており、泉や滝などが保全され、環境資源豊かな農園設計がなされて、コーヒー生産の他に、林業やオリーブの栽培、養蜂まで行われています。自然環境を保全していく活動の中で、在来種による自然林を保つことで、野生動物の生息地を守る、という事を、目的の1つとしていて、トラピア農園だけでなく、近隣の農家と、パートナーシップを結び、地域全体として、環境を整えるプログラムを推進しています。