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No.30 ジーニアス
No.30 ジーニアス
No.30:Genius
国:ミャンマー
エリア:シャン州 ユアンガン
標高 :1,400~1,600m
品種 :カトゥーラ、カトゥアイ、サンラモン
生産処理:レッドハニー
生産者:ユアンガンの小農家
プロファイル:ハチミツ、りんご、ブラウンシュガー
アメリカでは「東洋のパナマ」と称されることもあるミャンマーのコーヒー。高品質なコーヒーができる東南アジアの新しい産地として近年注目を集めています。小規模農家が中心のユアンガンは、土壌の豊かなシャン州の中でも最大級の生産量を誇る地域。ジーニアスコーヒーは、現地の地場企業として農家とともに着実に成長を続けています。技術指導や苗木・資材等の提供環境に配慮した栽培手法や精製方法の導入にも取り組んでいます。2018年に地域最大の精選場をオープンし、ユニークな発酵方法や比重選別機の導入など、品質向上への挑戦を続けています。ジーニアスコーヒーが所有する加工場は毎年進化しています。以前は乾燥パティオ(中庭)に発酵槽が置かれていたり、砂埃が舞うなかにアフリカンベッドが置かれていたりしていましたが、現在は、ビニールハウスを増設してゆっくり時間をかけて乾燥させるとともに、乾燥中の温度管理もこまめにチェックしながら処理を行っています。発酵層には広い屋根が設置され、投入口にカバーをすることでアナエロビックファーメンテーション(嫌気性発酵)に近い状態をつくり、安定して高質な発酵を行うことができるようになりました。こういった改善を行うことによってクリーンカップ項目の評価が上がり、甘味をしっかりと感じるコーヒーに仕上がっています。また、発酵後の排水は直接川に流すのではなく、土壌微生物や植物が分解・吸収できるよう傾斜を利用してお茶畑やみかん畑の間に撒き、環境負荷がかからないような工夫がされています。「ミャンマーをコーヒーベルトに」と、熱く語る経営者ゲトゥンさんは、カッピング時のフィードバックに真摯に耳を傾け、どうやったらもっと美味しくなるかを時間を忘れて議論する、ピュアなcoffee loverとしての一面も持つ人物。ロットを手がけるサプライヤーとして掲げるポリシーは、「農家と専売契約を結ばない」ということ。毎年チェリーのクオリティを見極めた上でその年の買い付け先を選定し、量や安定よりも高い質を追い求め続けています。小規模農家との人対人の信頼関係を積み上げたうえで、選んでもらえる会社でありたいという想いを持っています。